ハイウィルが創業(稲葉瓦店)より掲げてきた企業理念に、「忘己利他」(もうこりた)というものがあります。
この言葉は、創業者の曽祖父から2代目社長の祖父へ、祖父から3代目社長の父へ、そして父から4代目社長の私へ言い伝えられてきた言葉でもあります。
私自身、幼いころより、「利他業をしろ!」と耳が痛くなるほど言われて育ちました。
「自分の利益を考えず、お客様の利益に徹することが、最終的には自分の生きがいに通じるということ。生きているという実感がそこにあるんだ。」と教えられてきました。
聞こえはすごく良い言葉なのですが、その意味が最近になってやっと少しずつ理解できるようになってきました。今までは、『利他』をすることで、どこかで見返りを求めていた自分が、きっとどこかにいたのでしょう。もちろん自分に余裕がなかったということもあるのかもしれません。また欧米的な発想である、ギブ&テイクに近い意味合いで捉えていたのかもしれません。
見返りを求めず、「利」を与えることに徹してみる。
この精神が、一番自分を豊かにしてくれるような気がしてなりません。「利」とは相手のメリットです。自分が持っている能力・資源が相手に貢献できる「利(メリット)」になるのであればまずは与えてみましょうという精神です。
「与えよさらば与えられん。」と聖書にありますが、自分ですべてを独占しても小さい世界でしか生きられません。むしろ、その発想ではこれからの時代を生き残れないと純粋に思っています。
「忘己利他」とは“まず自分の事より相手の事を先に思いやる”ということ。ハイウィルはこの理念のもと、地域に密着した、工務店として、地元のお客様の大いなる支持を受けながら、本当に長年の間営業活動をさせていただいております。商売というものはお客様との信頼関係ではじめて成り立つものと考えています。
約1世紀もの歴史を刻むことができているのも信頼に応えることができる事、忘己利他の精神を従業員が共有し、商売に対する誠実な姿勢を真摯に示すことができるているからだと考えております。