2018.02.01
創業大正8年ハイウィルでは、年間を通じて常に順番待ちに
なっている工事があります。
その最も多い工事のご依頼が、
『 リフォーム一戸建ての全面工事 』
です。
『リフォーム一戸建ての費用価格で損をしない虎の巻』は、
戸建てリフォーム検討している皆さんに、
ご予算の中で理想としている工事をどのように実現してい
くか?価格費用をどう捉えれば良いのか?
どのような業者に依頼すべきか?についてお話します。
『リフォーム一戸建ての費用価格で損をしない虎の巻
(その2)』で、そもそもリフォームがなぜ必要なのか?
その動機について、大きくわけて4つの動機があること
をお話ししましたが
ここを家族会議で明確にしておきましょうという話しをし
ました。
その際に、したい生活を実現するためには、改装になる
のか?
それとも改築が必要になるのか?
というお話しをしました。
『リフォーム一戸建ての費用価格で損をしない虎の巻
(その3)』では、リフォーム一戸建ての中の改装と改築
の違いについてお話しします。
まずはリフォーム一戸建ての改装についてです。
大手などさまざまな会社で、改装を主体とした商品を展
開していますが、ここでの工事内容はあくまで、表面的
な改装主体のものになります。
例えば、床はこの手の商品の場合、上から被せて上張
りする仕様がほとんどですし、も壁紙を張り替えたり、塗
り替えたりするだけという仕様になります。
水周りの位置やサイズも現在と同じ状態のまま入れ替え
る仕様がほとんどです。
玄関扉もリフォーム用の玄関扉に取り換えるくらいで、
サッシ等の入れ替え等は、基本的にはない場合がほと
んどです。
外壁も塗装壁の塗り替え、屋根も葺き替えではなく塗
装であることがほとんどでしょう。
あくまでも住まいをリフレッシュするという仕様ですね。
中古住宅を購入されて、リフォームをされる方が、多い
傾向です。
激安をうたったチラシなど、まるごとリフォームと呼ばれ
る大半はこの改装商品となります。
大切なのは、大手を含め各社でさまざまな商品がある
中で、改装商品は表面的な表装工事だという指標に価
格を精査してみることをお勧めします。
リフォーム一戸建ての改装商品の場合は、坪単価で表
示されていることがほとんどと思います(マンションの場
合は㎡数)
本来、改築であれば、価格を一律に表記することは不可
能ですので、逆に言うと例外的な工事を含まないケースと
いうことになります。
ここで大事なのが、例外を含まない工事になっているとい
うことです。
具体例を挙げると、
フローリング張り工事であれば、フローリングを張るだけ。
この工程だけであれば、面積で一律に単価を出すことが
出来ます。
フローリング材の面積とその面積を張る手間を計算すれ
ば良いからです。
下地が悪いからやり直してなど、そのお宅によって工程が
変わってしまうと価格は一律に出来ません。
このように、すべてをリフォームするのですが、容が改装と
改築では全く変わってきます。
中古戸建てを購入されるお客様で、そのまま使ってもいい
んだけど、住宅設備機器交換と内外装だけはリフレッシュ
したい。
そんなお客様が弊社では改装商品を採用される大半の
ケースになります。
もちろん、大前提となる耐震診断等は実施してのお話です。
つづいて、改築についてお話ししたいと思います。
改築の場合、在来工法のお住まいであれば、
基本的に、間取り変更も何もかもが自由に決められること
になります。
大手にも価格こそお客様には公開されませんが、
改築で有名な商品があります。
弊社も今まで、大手の下請け業者として、
このような改築をさせていただいておりましたので、
だいたいの価格はわかりますが、改築のため例外が多く、
結局のところ価格はお客様によって異なってきます。
予算に十分余裕がある方は、大手に依頼するのも良いか
もしれません。
柱を抜いて梁を掛けたり、補強を入れたりと木造の
リフォームとしては、易度はかなり高いため、マンション
リフォームなどを専門としている装大工といわれる職人さん
や新築現場しか経験のない大工では難しいというのが、
今まで数多くの現場を管理させていただき感じたことです。
解体も機械で壊すのではなく、
大事に構造を見ながら棟梁による手壊しになることがほと
んどなので、構造を熟知している棟梁でないと難しいとい
えます。
人気TV番組に出演している建築家の先生の改築現場な
ども、管理させていただいたことがありますが、
建築家が結局のところおさまりを聞くのは、現場の棟梁な
のです。
劇的ビフォーアフターに出演された有名建築家の
原田正史先生とのコラボリフォーム現場
(東京都豊島区目白)(内部スケルトンの改築現場です。)
そもそもなぜ、
リフォーム一戸建ての改築は費用がかかるのでしょうか?
その理由のひとつは解体工事に費用がかかるから。
これが大きな理由のひとつです。
新築にすることを想定していれば、解体は機械を入れて
一気に解体が可能です。
改築の場合はどうでしょう?
さきほどお話しした通り、既存の躯体を残しながら、
リフォーム後の間取りを意識しながら解体を進めなくては
なりません。
当然、機械で解体することは出来ませんので、すべて職人
による手壊し業となります。
抜いて大丈夫な柱、抜けない柱は、既存住宅の履歴状況
が100%わかっていなければ、壊してみないと100%はわ
かりません。壊しながら、判断してく形となります。
また、手壊しではありますが、
解体職人にすべて解体してもらうというわけにもいかない
理由があります。
改築にもなると既存の図面をいただくことがほとんどですが、
この図面を100%信用できるかという問題があります。
築30年以上にもなると建築基準法も今より緩かったせいも
ありますが、図面通りに柱が入っていなかったりというケース
が頻繁に出てきます。
(信じられないかもしれませんが事実です。)
当初入っているはずの柱がないため、リフォーム後の間取り
で抜く予定であった柱が急きょ抜けなくなる。そんなことも実
際の現場では起こるからです。
そのために、解体はその現場の木工事を担当する棟梁に
担当させ、柱の間取りを考えながら解体していくという作業
になるのです。
リフォーム一戸建ての費用価格で損をしない為に、まずは、
したい生活を実現するためには、どこまで解体する必要が
あるのかです。
どこまで解体するかで費用が大幅に変わってくるからです。
最も大掛かりなケース(かなり頻度で多いのですが)柱や梁
など躯体残しにして、すべてやり直すというスケルトン
リフォームです。
この工事は、解体の手間と処分費がかさむ関係で、
新築の費用とほぼかわらない程度の価格になることも
あります。
このようなリフォーム一戸建てを検討される方は、
新築に出来ない理由がある方がほとんどです。
弊社ハイウィルにおいては、ほとんどのお客様が首都圏
のため、家をすべて解体して、新築を建ててしまうとセット
バックの問題で、現在よりも建築面積が狭くなってしまうた
め、希望の間取りが実現できない。
かえって不便になってしまう。
というような問題を抱えておられるお客様が非常に多いの
も実情です。
私自身、築60年以上の敷地めいっぱいに建てられた木造
古家を改築して住んでいます。
(都心に行けばいくほど敷地に対してめいいっぱい建ててい
るからです。)
都心の狭小住宅の場合、新築になるとセットバックや隣地と
の離隔の問題で、ただでさえ、狭小なのに、輪をかけて狭く
なってしまうため、本来は2階建のお住まいなのが、3階建
で提案しなければならなくなってしまう
場合などが非常に多いのです。テレビなどで放映される
ケースは、このパターンでリフォームする場合が多いです。
部屋うちの間取りをすべて変更する場合は、改装ではなく
内部をスケルトン状態にすることをお勧めします。
その際に注意したいのが、
リフォーム一戸建ての費用価格を考える際に、
どこまで解体するかで費用が変わりますが、改築は改築
でも費用面で大きな違いが出てくるのが、内部だけのスケ
ルトンなのか、それとも、外部までもスケルトンにするのか
というところです。
(弊社ハイウィル施工の内部スケルトン改築現場です。)
代々木戸建てスケルトンリフォーム3
(弊社ハイウィル施工の内部と外部のスケルトンのケースです。
サッシの位置がすべて変わり、外部のモルタルをすべて
解体しました。)
(弊社ハイウィルでの内外スケルトン現場:平屋)
スケルトン状態
柱残しのリフォームはこのような状態になります。
屋根も棟はそのままで下地からリフォームします。
既存の柱が築40年ということもあり、反っている為、何本かは
新規で入れなおす箇所もありました。その他は手直しをし補強
を加えます。
もちろん土台は差し替え済みです!
外部の壁を落とす作業とその残材を処理する費用が、一気に
増えてしまうからです。
間取りが大幅に変わりサッシ(窓)の位置が相当数変わってし
まう場合は、外部の解体も検討されることをお勧めします。
改装の場合も、サッシを入れ替えるプランは恐らくどの商品に
も含まれていないはずなので、このケースの場合、基本的に
壁を解体しなくてはなりませんので、
費用が高くなります。
(インナーサッシやリフォーム用のサッシを入れる
場合は別です。)
この場合もサッシを入れ替えるだけで、サッシ周囲の外壁を
解体するだけなのか、その他の壁も解体するかで費用が変
わってきます。
どのような間取りと仕様でリフォーム一戸建てを想定してい
るのか。
それはどれいくらいの優先順位なのか?
このようなしっかりとしたイメージを持って、
リフォーム一戸建ての費用価格を検証することをお勧めします。
リフォーム一戸建ての費用価格で損をしない虎の巻(その4)
以下に一戸建てリフォームをする前に読んでいただきたい
内容をまとめております。
木造リフォーム・改築を予定されている方は是非読んで
みてください。